対象者
ExcelのIF・AND・OR関数と論理演算をまとめました。
注意点としてExcelのバージョンによって使用できない関数がありますのでご了承ください。
本記事は、Excel2019以降のバージョンであれば使用可能であることを確認しています。
ワイルドカード文字
検索条件を指定する場合、ワイルドカード文字を使って条件を指定すると、部分的に等しい文字列を検索できる。
ワイルドカード文字には「*(アスタリスク)」と「?(疑問符)」の2種類ある。
「*」は任意の文字列
例 アメリカ*とした場合先頭が「アメリカ」で続く文字列は任意のデータが検索される。
「アメリカ旅行」「アメリカ留学」
「?」は任意の1文字
例 ??部とした場合先頭が任意の2文字で続く文字列が「部」のデータが検索される。
「法学部」「文学部」「商学部」
文字列演算子
文字列演算子「&」を使うと、セルの文字列とワイルドカード文字を結合できる。
例 A1セルの文字列とワイルドカード文字「*」を結合するには
「A1&”*”」と入力する
IF関数
条件を満たしている場合と満たしていない場合の結果を表示する
=IF(論理式,値が真の場合,偽の場合)
例 A1セルからA4セルの平均値が80点以上なら合格、以下なら不合格と表示する。
=IF(AVERAGE(A1:A4)>=80,”合格”,”不合格”)
AND関数
指定した条件式を全て満たす場合は真(TRUE)、満たさない場合は偽(FALSE)を返す。
=AND(倫理式1,論理式2,…)
例1 A1セルが40以上かつA2セルが40以上なら「TRUE」、そうでないなら「FALSE」を返す。
=AND(A1>=40,A2>=40)
例2 A1セル40以上かつA2セルが40以上なら「〇」、そうでないなら「×」を返す。
=IF(AND(A1>=40,A2>=40),”〇”,”×”)
OR関数
指定した複数の論理式のうち、少なくとも1つ満たしている場合は真(TRUE)、そうでない場合は偽(FALSE)を返す。
=OR(論理式1,論理式2,…)
例1 A1セルが40以上または、A2セルが40以上なら「TRUE」、そうでないなら「FALSE」を返す。
=OR(A1>=40,A2>=40)
例2 A1セル40以上または、A2セルが40以上なら「〇」、そうでないなら「×」を返す。
=IF(OR(A1>=40,A2>=40),”〇”,”×”)
NOT関数
指定した複数の論理式を満たしていない場合は真(TRUE)、そうでないなら偽(FALSE)を返す。IF関数にNOT関数を組み合わせると「~以外」、「~を除く」のように、特定の値と等しくない場合の条件設定が出来る。
例1 A1セルがりんご以外なら「TRUE」、りんごであれば[FALSE」を返す。
=NOT(A1=”りんご”)
例2 A1セルがりんご以外であれば「購入する」、りんごなら「購入しない」を表示する。
=IF(NOT(A1=”りんご”,”購入する”,”購入しない”)
IFS関数
複数の異なる条件を順番に判断し、条件に応じて結果を表示する。
=IFS(論理式1,値が新の場合1,論理式2,…,TRUE,当てはまらなかった場合)
例 A1セルが8000以上なら「A」、6000以上なら「B」、4000以上なら「C」、それ以外なら「D」と表示する。
=IFS(A1>=8000,”A”,A1>=6000,”B”,A1>=4000,”C”,”TRUE”,”D”)
SWITCH関数
値の中から検索値で指定した値と一致するものを探し、対応する結果を表示する。値の中に検索値で指定した値と一致するものが無い場合は、既定の結果を表示する。値には、数値や文字列などを指定できる。
=SWITCH(式,値1,結果1,値2,結果2,…,既定の結果)
例 A1セルが「A」なら「日帰出張」、「B」なら「宿泊出張」、それ以外は「区分入力」を表示する。
=SWITCH(A1,”A”,”日帰出張”,”B”,”宿泊出張”,”区分入力”)
SUMIF関数
指定した範囲内で検索条件を満たしているセルを同じ行または列にある、合計範囲内のセルの合計を求めることが出来る。
=SUMIF(範囲,検索条件,合計範囲)
例 A1:A8セルから「りんご」を検索し、対応するセル範囲B1:B8の数値を合計する。
=SUMIF(A1:A8,”りんご”,B1:B8)
AVERAGEIF関数
指定した範囲内で条件を満たしているセルと同じ行または列にある平均対象範囲内のセルの平均を求めることが出来る。
=AVERAGEIF(範囲,条件,平均対象範囲)
例 セル範囲A1:A8から「りんご」を検索し、対応するセル範囲B1:B8の数値の平均する。
=AVERAGEIF(A1:A8,”りんご”,B1:B8)
COUNTIF関数
指定した範囲内で条件を満たしているセルの個数を求めることが出来る。
=COUNTIF(範囲,検索条件)
例 セルの範囲A1:A8から「りんご」を検索し、「りんご」のデータの個数を返す。
=COUNTIF(A1:A8,”りんご”)
SUMIFS関数
複数の条件を満たす場合。対応するセル範囲の値の合計を求めることが出来る。
=SUMIFS(合計対象範囲,検索範囲1,条件1,検索範囲2,条件2,…)
例 セル範囲A1:A8から「りんご」、セル範囲B1:B8から「青森」を検索し、両方に対応するセル範囲C1:C8の数値を合計する。
=SUMIFS(C1:C8,A1:A8,”りんご”,B1:B8,”青森”)
AVERAGEIFS関数
複数の検索条件をすべて満たす場合、対応するセル範囲の値の平均値を求めることが出来る。
=AVERAGEIFS(平均対象範囲,検索範囲1,条件1,検索範囲2,条件2,…)
例 セル範囲A1:A8から「りんご」、セル範囲B1:B8から「青森」を検索し、両方に対応するセル範囲C1:C8の数値の平均を求める。
=AVERAGEIFS(C1:C8,A1:A8,”りんご”,B1:B8,”青森”)
COUNTIFS関数
複数の検索条件をすべて満たすデータの個数を求めることが出来る。
=COUNTIFS(検索条件範囲1,検索条件1,検索条件範囲2,検索条件2,…)
例 セル範囲A1:A8から「りんご」、セル範囲B1:B8から「青森」を検索し、両方に対応するデータの個数を求める。
=COUNTIFS(A1:A8,”りんご”,B1:B8,”青森”)
MAXIFS関数
複数の条件をすべて満たすセルの最大値を求める。
=MAXIFS(最大範囲,条件範囲1,条件1,条件範囲2,条件2,…)
例 セル範囲A1:A8から「埼玉県」、セル範囲B1:B8から「男性」を検索し、両方に対応するセル範囲C1:C8の最高点を表示する。
=MAXIFS(C1:C8,A1:A8,”埼玉県”,B1:B8,”男性”)
MINIFS関数
複数の条件をすべて満たすセルの最小値を求める。
=MINIFS(最大範囲,条件範囲1,条件1,条件範囲2,条件2,…)
例 セル範囲A1:A8から「埼玉県」、セル範囲B1:B8から「男性」を検索し、両方に対応するセル範囲C1:C8の最小点を表示する。
=MINIFS(C1:C8,A1:A8,”埼玉県”,B1:B8,”男性”)